メインテートの服用とビルダグリプチンとの併用

メインテートは日本でよく使用される高血圧治療薬の1つです。メインテートの有効成分はビソプロロールと呼ばれるもので、交感神経系の終末に存在するβ1受容体を競合的に阻害することによって、心臓のポンプ機能を低下させて血圧を下げる薬です。類似の薬にアーチスト(カルベジロール)がありますが、メインテートはアーチストと比較してよりβ1受容体に対する選択性が高く、より強力に心臓のポンプ機能を抑制します。よって、血圧をとにかく下げたい場合にはメインテートが使用されます。しかし心不全などで心臓機能を強く抑制すると循環不全となるリスクのある患者さんに対してはアーチストのようなβ1選択性の低いマイルドな効果をもたらす薬が慎重に使用されます。
このメインテートと糖尿病治療薬ビルダグリプチン(エクア)の併用に関してですが、この2剤の併用は特に問題ありません。ビルダグリプチンは副作用が少なく、薬物間相互作用も少ない安全性の高い薬です。ビルダグリプチンを併用することによって動脈硬化が改善でき、心臓、腎臓の保護、血栓塞栓症、頭蓋内出血のリスク低減には有用なので、高血圧のある方は血圧管理だけでなく糖尿病治療にも積極的に取り組むようにしましょう。
また寒さは血圧を上昇させる要因となります。そのメカニズムに関して詳細に説明すると、寒さを皮膚などに存在する感覚神経で感知すると、寒さから身を守るために、体温を外に逃がさないように体を調整します。血管は収縮して表面性を少なくすることで体温を外に逃がさないようにしています。こうやって血管が収縮して、血圧が上昇しやすくなります。このような理由から冬場には高血圧治療薬のコントロール不良が起こりやすく、脳血管疾患などのリスクが上昇しやすいです。寒い日の朝には特に気を付けましょう。